| II. プロジェクトの参加者 |
(1) 国内のプロジェクト参加者
① 株式会社 ジーコンシャス (英文標記:gConcious Inc.)
(2) プロジェクトを実施する国(ホスト国)におけるプロジェクト参加者
Ruchi Soya Industries Ltd.
① Ruchi Soya Industries Ltd.(RSIL)
Ruchi Soya Industries社は20年余りの歴史を持つ、食用油製造大手である。RSIL社を含むRuchi Groupは、企業集団としてマディヤ・プラデシュ州の食品産業の中で唯一インドの大手企業500社に数えられる企業である。Ruchi Soya社は関係する五社を合併し年間売上高は8625億ルピーに達している。主要な製品としては、大豆油、パームオイル、ひまわり油などのほか、芥子油などの搾油、販売を行っている。また食用油類のほか、大豆ミールなどでインドの有力ブランドを抱えている。
② プロジェクトにおける参加者の活動内容
プロジェクト参加企業3社を代表して、プロジェクトのマネジメントなどについて主たる責任を負っている。
Anik Industries Ltd.
① Anik Industries Ltd.
② 主たる事業の概要
Anik社はインドで多く消費されるギーと呼ばれる牛脂の生産と、乳製品生産のコングロマリットである。後述の通り、本プロジェクトの事業者の一つであったMPGIL社と統合し食品分野での基盤を拡大している。
③ プロジェクトにおける参加者の活動内容
本事業への投資家として、プロジェクトのモニタリングを行っている。
Rajratan Global Wire Ltd.
① Rajratan Global Wire Ltd. (RGW)
11/2 Meera path, Dhenu market, Indore 452003, India
Phone : +91-731-2533716
Fax: +91-731-2542534
② 主たる事業活動の概要
RGW社はインドの硬鋼線材の有力メーカーのひとつで、1991年から、PCセメント用線材と鎖を製造し、1995年からタイヤ心材用鋼線製造を行っている。RGWL社の主力工場は中央インドの主要な工業都市であるIndore市の北25キロにあるPithampur市にあり、きわめて短期間の間にタイヤ用潜在メーカーとしての地位を確立、インド国内の全タイヤメーカーに原料供給するだけでなく、輸出も行っている。RGWL社は、製品の品質維持・管理のために製造面ではISO/TS16049に則り、コンクリート用心材、構造材についてはISO9001に則った製品製造を行い、これらの活動についてTUV ラインラント社の認証を得ている。
③ プロジェクトにおける参加者の活動内容
本事業への投資家として、プロジェクトのモニタリングを行っている。
なお、PDDに標記される以下の事業者については、それぞれ上記①、②の事業者と事業統合されている。
・ Madhya Pradesh Glychem Industries Ltd. ・ Anik Industries Ltd.社と統合。
・ General Foods Ltd. ・ Ruchi Soya Industries Ltd.社と統合。
(3) 日本国及びホスト国以外の国のプロジェクト参加者
該当する参加者はない。 |
| III. プロジェクト情報 |
(1) プロジェクトの対象地区の概要
インド共和国マディヤ・プラデシュ(Madhya Pradesh)州デワス(Dewas)地区
(2) プロジェクトの概要
・ 本プロジェクトは電力不足に悩むマディヤ・プラデシュ州に総発電量6.25MWの風力発電所を建設し、インド西部系統に接続することで、発電時に化石燃料由来の発電所の運転を回避、抑制し、温暖化ガスの排出を削減するものである。導入される風力発電機はインド・スズロン社製1.25MWの発電機5基を導入し、保守もスズロン社に委ねられる。このプロジェクトによりインド西部系統(排出係数約0.872tCO2/MWh)の電力を置換し、二酸化炭素の排出を回避する。これにより年平均11,120tCO2eが削減され、クレジット期間7年間の期間中に合計77,841tCO2eの排出削減が見込まれている。
・ 本プロジェクトの計画時に州では5500MW相当の風力発電所を建設する計画を有し、政策的な支援、優遇税制、長期優遇金利の適用などの促進策を講じたが、実現に至ったものは、22MW相当に過ぎない。風力発電所の稼動は、電力不足に悩むマディヤ・プラデシュ州の電力事情の改善に寄与することが期待されている。
・ プロジェクトの実施に伴い、直接・間接の雇用機会が創出され、建設期間中には技術・非技術職工併せて40名近くの雇用が生まれ、操業後もメンテナンスの要員として数名の雇用を継続的に確保している。これらの技術者及び技術者の養成がインドの他地域における風力発電の展開を支援する可能性もある。実際に本事業の実現に伴って、近傍の風力発電開発地点でのプロジェクト促進が図られている。
・ 本プロジェクトの実施主体は5社(開始当初)の地元企業から構成され、各社が1基の発電機を保有する形で事業が運営される。創出される排出権については、別途合意される文書によりその分与等の割合が決定される。
・ 本プロジェクトの総発電量は6.25MWで、小規模CDMの閾値である15MWを下回ることから、小規模方法論AMS I.D Electricity Generation for a gridを採用した小規模CDMとして開発が進められる。
(3) プロジェクトに関するスケジュール
① クレジットの発行が認められる期間の開始日
2004年7月1日
② クレジットの発行が認められる期間の長さ
7年
③ その他、プロジェクトの実施などに関するスケジュール
プロジェクト発電開始 2004年7月1日
プロジェクト終了予定時期 2029年7月1日
有効化審査 2005年12月23日(有効化審査受審済)
ホスト国法令に基づく審査 2007年 7月10日(ホスト国承認受領済)
CDM理事会への登録 2006年 2月19日(登録済)
(4) ホスト国の持続可能な開発の達成への支援
本プロジェクトの実現により、エネルギー供給面で電力不足に悩むマディヤ・プラデシュ州の電力供給を補完する効果が期待できるほか、インド連邦政府としての再生可能エネルギー採用を促進することが出来る。また経済的には地元にプロジェクトの建設、運転、メンテナンスなど雇用機会の創出が期待される。これらの雇用は当該地域では存在しなかった風力発電設備のメンテナンスなどの新たなスキルを育成することから、インドの持続可能な開発に寄与する。
(5) プロジェクトの課題
プロジェクトが直面する課題は無い。設置された風力発電機の操業は順調である。
(6) ホスト国の承認に関する情報
本プロジェクトはインド共和国政府より2007年7月10日付で承認されている。
(7) 環境への影響
本プロジェクトは風力発電であるため、化石燃料燃焼を抑制し温室効果ガスの発生を回避するとともに、再生可能エネルギーの採用により、インド国内の天然資源、とりわけ発電用燃料として広く利用されている石炭等、温暖化への寄与度の高い燃料の採掘・利用を抑制することが期待される。
(8) 資金源
① 資金源
当該プロジェクトの建設費総額は55百万ルピー(1億51百万円)。資金の一部は現地行(Axis Bank、State Bank of Indoreなど)より借入を行っており、順次、遅滞無く、返済を行っている。
② ODAの流用ではなく、日本の資金的義務とは分離され、組み込まれていない旨の確認
本プロジェクトには公的資金の流用は無い。
(9) その他特記事項
|
プロジェクト効果の
見込み |
(1) 方法論の適用
本プロジェクトは小規模CDM方法論I.D.”Renewable Electricity Generation for a grid”を採用している。プロジェクトの最大出力が15MWを下回ることから、当該方法論の適用可能性を満たしており、また既述の通り、国連登録に至っている。
(2) ベースラインの考え方及び排出量または吸収量予測
風力により発電する電力を系統接続し、化石燃料により発電された電力を代替するため、本プロジェクトのベースラインは接続する電力系統のCO2排出量となる。ベースライン排出量は連携する電力網から排出されるCO2の排出原単位(コンバインド・マージン:tCO2e/MWh)に乗じて産出する。
・電力網全体から排出されるCO2の排出原単位を導くため、オペレーティング・マージン(OM、既存の施設で働率を向上させて増加分をカバー)、ビルド・マージン(BM、施設の新設で増加分をカバー)、コンバインド・マージン(CM、水力発電の場合、OMとBMとも0.5の比率を乗じて求める)を求める必要がある。
・ PDDに添付されているマディヤ・プラデシュ州内の電源構成をもとにした係数の算出の結果、当該電力網の排出係数は0.872tCO2/MWhと算出される。
・ 本風力発電所の平均年間発電量は13,750MWhであることから、ベースライン排出量は11,990tCO2eと算出される。
(3) プロジェクトを実施した場合の排出削減量または純吸収量予測
・ 本プロジェクトは再生可能エネルギーである風力発電であることから、プロジェクトの実施によるCO2排出量はゼロである。
・ 本発電所の設置に係る設備はいずれも新設であり、置き換えられる設備等のないことからリーケージはゼロである。
・ 従い、本プロジェクトの実施による排出削減量は、ベースライン排出量の純減となり、年間11,990tCO2eの削減が見込まれる。プロジェクト予定期間である7年間の合計排出削減量は開始、終了時の各一年間で一部、漸減することから77,841tCO2e(期間中平均11,120tCO2e)の削減となる。
・
本プロジェクトの排出削減量は以下の通りと見込まれている。
年 年間排出削減量(tCO2e)
2004年7月~2005年3月 2,904
2005年4月~2006年3月 11,990
2006年4月~2007年3月 11,990
2007年4月~2008年3月 11,990
2008年4月~2009年3月 11,990
2009年4月~2010年3月 11,990
2010年4月~2011年3月 11,990
2011年4月~2011年6月 2,997
総排出削減量 77,841
クレジット期間 7年
平均年間削減量 11,120 |